ガリアーノ

ガリアーノ

今日、彼のコンサートがあった。ミッシェルポルタルとのデュオだった。

いったい、何から書けばいいだろう。

出会い。

彼との出会いは、神戸だった。今から3年前の夏頃だろうか。
当時、大阪へ、アコーディオンのレッスンに通っていた。
ある日、先生はコンサートの情報を教えてくれた。

フレンチジャズ。

いったいどんな音楽か想像もできなかった。
フレンチポップス。フランスのジャズ。

ボタン式アコーディオン奏者。
ギターとヴァイオリンとアコーディオンのトリオ。

その頃は、まだ小林靖宏さん一色の頃だった。
彼が自分の中で一番だった。

そして、コンサート当日。
彼が僕の前にいた。アコーディオンを弾いていた。
その時は、ただ凄かったの一言で、ショックだった。ジャズって。

その頃だろうか、ジャズを勉強し、ガリアーノのようになりたいと考えはじめたのは。

それから、彼のCDを探し始めた。
コンサートで買ったCDは“ラウリータ”。
そのCDでガリアーノは、ピアソラのリベルタンゴと天使のミロンガを弾いている。

ただ、聴いていても、あまりピンとこないCDだった。
何も知らずに聴いていたのだから、当然かも。
最近は、そのCDに対する気持ちが変わってきて、いい感じになっている。

“ブローアップ”が次に買ったアルバムだと思うが、クラリネットの”ミッシェル ポルタル”とのディオのアルバムだ。
それも、その当時はあまりピンとこなかった。
ただ、そのアルバムの中にあるピアソラのオブリヴィオンをよく聴いていた。

そして、次が“ニューヨークタンゴ”だと思う。
これを買った時、はじめて感動したのを憶えている。
曲の頭から、ピアソラの“ヴェルヴォ アルスール”という曲から始まり、全体を通してピアソラ色が強い作品だと思う。
このCDを聴けば、ガリアーノの音楽が見えてくる。
何度も耳コピしようと試みたが、あえなく敗退した。

ガリアーノの音楽。

彼は28才のときにクラシックのレコードを出している。
内容は聴けてないがDebussyとRavelが入っている。
パリにきて間もない頃の作品だと思う。

その2,3年後には、チットベーカーのCDにも参加してる。
彼はピアソラのとの出会いがなかったら、今の自分はないと言っていた。
昔の自分は少しおかしかったとも、、、それを聴いた時、また、ショックだった。
彼程の人でもそのような時期があったという事に。

今日、ひさしぶりにオーケストラのコンサートに行った時の、パンフレットを読んだ。
そこには、多分PassatoriのCDに書いてある言葉だと思うが、彼の音楽に対する考えが書かれていた。

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アコーディオンで何を弾こうか?

バッハ?ベリオ?スカルラッティー?
どうしてだめなんだい、いいじゃないか。それはピアソラにあうまでは可能だった。

1980年頃。
私は、私の楽器との位置付けにある種の不快を感じていた。
それは、私に世間のアコーディオンの歴史と関係を断つことに対して、なんの問題もなかった。
ミュゼット、アコーディオンでそれを弾くことは、1カラットの輝きもない。
もちろん、とても興味深いが。

ピアソラの仕事と作品に出会った時に、
私ははじめて、彼と平行した道を歩み、自分がやらねばならないということを悟った。
その足取りは、ポピュラーミュージック、フォークミュージックの始まりと、音楽が歩む方向はそれほど重要ではない。

なぜなら、私は正確で、オーケストラためのものや、思想に基づいて書かれたものなどのすべての良い音楽は重要だと思うが
ピアソラと私はその選択をしたただ一人の作曲家ではない。
ベラバルトック、マニュエル ドゥ ファラ、エトワーヴィラロボス、私達の前にやった人たちだ。

そのうえ世間は、バッハや、ベートーヴェン、モーツアルトなど多くのクラックのテーマを借用していることを知っている。
昔から、スウィング感をよもなったタンゴやジャズ、ヴァルス、バラードを演奏してとりあげる、
クラシックのグループとの出会いという問題は存在し続けた。
“トスカーナのソリストとのオーケストラと一緒に演奏する最初の曲からまったく感じるままの組曲だ。スウィングと感動を約束する”

“私はこのアルバムを亡くなった、アストルピアソラ、ジャンフランソワ-ジェニークラーク、ミシェルペトルチィアーニに捧ぐ”

リーシャル ガリアーノ
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このCDを聴くと、これまで彼がやりたっかたことがわかるだろう。

そして、また新しい試みを行うことが予想できる。
これまでの音楽がやってきたように、ピアソラがやってきたように。

彼との関係はこれからもゆっくりつなげて行きたい。

僕も彼等が歩んだ道と平行する人生を歩みたい。音楽家として。

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